経費精算ほど面倒な業務はないと感じている方も多いのではないでしょうか。領収書を紛失したり、まとめて提出する際に大量の書類と格闘したり…。これらの悩みを解消する方法として、スマホ1台で完結する経費精算の仕組みが注目されています。
現在、経費精算システムは大きく進化しています。例えば、「freee」や「マネーフォワード クラウド経費」などのクラウド会計ソフトでは、領収書をスマホで撮影するだけで自動的にデータ化してくれます。OCR技術により日付や金額、店舗名などを自動認識し、経費項目にも自動で振り分けてくれるものもあります。
特に便利なのは、交通系ICカードやクレジットカードとの連携機能です。Suicaやモバイルクレジットカードの利用履歴が自動で取り込まれるため、切符や領収書を保管する必要がなくなります。また、タクシー配車アプリ「GO」や「S.RIDE」など、ビジネス向けサービスでは乗車記録が自動的に会計システムに連携される機能も充実しています。
経費精算の承認フローもスマホで完結します。上長への申請や確認依頼もアプリ内で完了し、リアルタイムで処理状況を確認できます。修正依頼があっても、すぐに対応可能です。
さらに進んだ企業では、経費精算用のコーポレートカードを導入し、利用と同時に経費データが自動生成される仕組みを構築しています。例えば、「Visa Business Card」や「American Express Business Card」などのビジネスカードと会計システムを連携させることで、経費の計上から精算までをほぼ自動化できます。
導入のハードルも下がっています。多くのクラウド会計ソフトは月額数千円から利用可能で、小規模事業者でも手が届きやすい価格設定になっています。無料トライアル期間を設けているサービスも多いので、自社に合うかどうか試してみるのも良いでしょう。
経費精算のデジタル化は、単なる業務効率化だけでなく、テレワーク環境での円滑な経理業務継続や、ペーパーレス化によるコスト削減、不正防止にも役立ちます。何より、経費精算に費やしていた時間を創造的な業務に使えるようになるメリットは計り知れません。
スマホ1台で経費精算の悩みから解放される時代が、既に到来しています。ぜひ、自社に合ったシステムを探してみてはいかがでしょうか。
